タップは、対象の材料(主に金属やプラスチック)に雌ネジを切るための工具です。
使い方を覚えておくとパーツ作りの幅が広がります。
タップ
タップは雌ねじを立てるための工具で、一見ドリルの刃に似ています。手回しで作業する場合、タップハンドルが必要になります。実際にネジを立てる前に、素材に下穴を開けておく必要があります。写真左が「スパイラルタップ」、右が「ストレートタップ」です。スパイラルタップは、加工中の切り屑を自動的に吐き出してくれるので「切り戻し」をする必要がなく、作業効率が高いのが特長です。
1. 下穴を開ける
下穴の大きさは下記の寸法表の「下穴用ドリル径」を参照してください。
わからない時はタップ自体に書いてある呼び寸法を見て、(ネジ径)ー(ピッチ)でも割り出せます。(ex. M3×0.5 = 3-0.5 = 下穴2.5mm)
2. 切削油
素材をバイスなどで固定し、切削油を添加します。
3. ねじ切り
タップを下穴に対して直角にあて、押し付けながら2、3回まわして食いつかせます。タップハンドルが傾かない様に慎重に作業しましょう。ストレートタップの場合は3/4回転させたら1/4回転戻すのを忘れずに(切り子を切って目詰まりを解消します)。
4. もどし
ネジ切りが終わったら、ネジを外す要領で逆回転させタップを抜き取ります(ある程度抜けてきたらハンドルを外した方が無難です)。
メートルネジ寸法表(M)
呼び寸法 | ネジ径(mm) | ピッチ(mm) | 下穴用ドリル径(mm) |
---|---|---|---|
M2×0.4 | M2 | 0.4 | 1.6 |
M2.6×0.45 | M2.6 | 0.45 | 2.2 |
M3×0.5 | M3 | 0.5 | 2.5 |
M3×0.6 | M3 | 0.6 | 2.4 |
M4×0.7 | M4 | 0.7 | 3.3 |
M4×0.75 | M4 | 0.75 | 3.3 |
M5×0.8 | M5 | 0.8 | 4.2 |
M5×0.9 | M5 | 0.9 | 4.1 |
M6×1.0 | M6 | 1 | 5 |
M7×1.0 | M7 | 1 | 6 |
M8×1.25 | M8 | 1.25 | 6.8 |
M10×1.5 | M10 | 1.5 | 8.5 |
M10×1.25(細目) | M10 | 1.25 | 8.8 |
M12×1.75 | M12 | 1.75 | 10.3 |
インチネジ寸法表(W)
呼び寸法 | ネジ径(inch) | 山数(1inchあたり) | 下穴用ドリル径(mm) |
---|---|---|---|
1/8W40 | 1/8W | 40 | 2.6 |
3/16W24 | 3/16W | 24 | 3.7 |
1/4W20 | 1/4W | 20 | 5.1 |
5/16W18 | 5/16W | 18 | 6.6 |
3/8W16 | 3/8W | 16 | 8.0 |
1/2W12 | 1/2W | 12 | 10.7 |